「ホイーラーズ」 'WHEELERS' It is not different though differs.

 
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お客の注文でラーメンも作るけど、バイクのフロントフォーク、
オーバーホールもいたしますwww ラーメンの店Bamboo

 
ハーレー・ダヴィットソン×ラーメンの店Bamboo


父親の形見のハーレーをネジ一本までバラし、3年かけてフルレストア。味にもメカにもこだわりを持つ
ラーメン屋の二代目宮澤利和さん。ラーメンも手作りならハーレーも手作り???www

国道16号を横浜方面から来て旧246号を厚木方面へ、そして1キロも行くとその店は見えてくる。ラーメンという赤に黄色の幟がなければどう見ても数寄者がやってるガレージといったところ。ただし、入り口を一歩入ればそこはまさしくラーメン屋に違いないのだが。店内に入って何か懐かしい感じがしたのはお父さんが始めたときは北海道味噌ラーメンのどさん娘として開業したからと聞いて納得。現在のBambooとなって12年目。開業から34年、2代目というのはこの時代立派な老舗w 
で、早速話は、お父さんとハーレーの思いで話から

「家の車で最初に記憶にあるのはフォードのステーションワゴン。サイドがウッドパネルのやつでしたね、家族が多かったのもあるけど子供心に自慢だった、なんてったってかっこよかったね」

そんなお父さんの心の中にはいつしかハーレー・ダビッドソンへの憧れが芽生えたのだろう。1975年にラーメン店を開業、この当時ハーレーはアメリカンポリス仕様で一台300万円以上。会社の社長でもなければ乗れる時代ではなかったけど、お父さんの頑張りを見てきたお母さんが80年にゴーサインを出したのだそうだ。

「本当に親父は嬉しかったんだと思う、俺が当時小学生で遅刻しそうになると、親父の“よし、送ってやる”の一声
で歩いて10分の小学校までハーレーに乗せられたwww 恥ずかしかったねー。今はいい思いでだけどね。」


そんなお父さんが突然亡くなられたのが14年前、店を手伝ってはいたが肝心なことはお父さん任せだったという宮澤さんは真剣に店を切り盛りするようになる。その間、ハーレーどころではなくてお父さんの味を守ろうと必死に勉強。店も軌道に乗りほっと出来るようになるのに2年かかったそうだ。でも、まだハーレーは出てこない。それよりも、自分の楽しみのためにオートバイのエンデユーロレースに熱を上げ上位入賞や優勝も手に入れるようになる。そしてモトクロスに進もうとするもそこはもう片手間でやれる世界ではないと気づき、レースから足を洗う。

「でも、冒険とスリルそしてアウトドアが好きなんですよねw、兄弟で富士登山に始まり凍死するかと思った上高地での雪中キャンプ、終いにはグアム島へスカイダイビング、これはだめだったwww 四千メーターの高さから時速240キロで落ちていく、飛んでるときは楽しいんだけど飛び出すときの恐怖感は遠慮したいと思ったね」

そんな頃に放りっぱなしにしていた錆だらけのハーレーが目に留まる。レースをやっていたんでメカには自信もある、じゃあと言うことでフルレストアを決意。好奇心と冒険心とこだわりに火が着いてしまった。ところがいざ始めてみるとこれが一筋縄では行かない、まず工具がinch規格じゃないとだめ、で全部そろえ、マニュアル、パーツリストをそろえと準備だけで大騒ぎ。そして始めてみればこだわりが高じてネジ一本までバラバラに。

「流石に全部バラしたときは全部のパーツを目の前にどうしようと思っちゃったよね、でもやっちゃたんだからしょうがない、サビたネジ一本一本磨くところから始めてみたんだど、仕事が終わってからの時間や休日を使って三年かかった」

そしてもう一つのこだわりが全てオリジナルの部品。サビたネジなんかは新しく買ってきてつければ良いようなモノなのだけれど。

「この当時の鉄の味が気に入っちゃってね、鋼の質が違うんだ。変えると何かが変わっちゃう気がして」

ラーメンへのこだわりがバイクへも、いやいやこれはもうDNAのなせる技。メッキも錆で浮いてしまっていたので全部はがして磨き上げ無垢のままにした。組み上がったときはまさに鉄の馬と言う形容がピッタリに仕上がった。

「おかげで雨の日には乗れないよ、どんなに拭いても次の日どこかに錆が点々と浮いて来ちゃう」

と苦笑いの宮澤さん、でもその目は嬉しそうにハーレーを見ている。
組み上がってもそれからがまた大変だった。早速組み上がったハーレーをキックする、が、エンジンはウンともスンともいわない、100回キックしても同じ事。後で判れば簡単なことでもその場では判るはずもないwww そんな苦労の繰り返し。

ハーレー・ダヴィットソン×ラーメンの店Bamboo


「ほんと、エンジンが初めてかかったときは泣きそうになったよね、親父が横で見てくれているような気がした。腕組んでニヤニヤ笑いながら、ラーメンもバイクもまだまだだなって顔をして」

そう話す宮澤さん、2年たった今でも目が潤む。

ハーレー・ダヴィットソン×ラーメンの店Bamboo

これぞ男の玩具箱w こだわり始めるとこの中身だけで100万円以上かかることもあるとても危険なロッカーでもある。

ハーレー・ダヴィットソン×ラーメンの店Bamboo

“I am a IronHorse” と雄叫びを上げている姿を想像してしまう。
クロームメッキで磨き上げた華麗さとは違い、鉄のどっしりとした存在感が心をくすぐる。


この形見のハーレー・ダビッドソンはAMF製80年型FLHシャベルヘッド、歴代のハーレーの中でも最悪の時期のハーレーと言われている。経営の傾いたハーレー社をAMFと言うレクリエーション関係の会社が買収、やる気のなくなった社員たちの状態は最悪で日本に輸入されたハーレーの木箱を開けると缶ビールのつぶれた缶が転がり出てきたと言う伝説があるほどwww 良くも悪くもアメリカン。この後レボリューションエンジンを開発して巻き返しをはかるが、今のブームになるまではまだまだ時間がかかる、そんな時代のハーレーだ。当時ホンダはアメリカ向けにゴールドウイングという1000ccのツアラーを発売するのだが、ハーレーに敬意を表して1200ccにしなかったというのにね。
でも、そんなハーレーでも悪口を言いながらみんな愛していた。
アメリカの文化に憧れてきた+バイクが好きだ=ハーレー、と言う公式にはいささかの揺るぎはなかったからこそ今のハーレーブームがある。そして、そんな時代のハーレーだからこそ畏怖の念で人は見るのだろう。そしてなによりも、当時の憧れのバイクがハーレー以外大きくスタイルを変えているのにハーレーだけはその基本スタイルが変わっていない。60代の人から20代の若者にまで今だに愛される理由がそこにある。

ハーレー・ダヴィットソン×ラーメンの店Bamboo

お客さんからの旅行土産。よく見るとバイクのパーツを使って組み上げている。ラーメンと一緒でなかなかいい味だしてる?


そして、そんなハーレーが店の前にデンと置いてあればバイク好きが集まらないわけがないwww

「元々地元の人達がメインのラーメン屋だったんだけど、仲間がツーリング帰りに寄ってくれたり、口コミで来てくれるお客さんも増えた、そしてバイク談義になるとあそこの調子が悪い、ここの調子が悪いなんて話から、じゃあ、見てやるよなんて事になってね」

それで、冒頭のセリフと相成るwww

ハーレー・ダヴィットソン×ラーメンの店Bamboo

落ち着く店内。今風だからという訳ではなく時間を経たその店だけが持つ雰囲気がここにはある。宮澤さんがお父さんから受け継いだ変えてはいけないモノがここにはある。

ハーレー・ダヴィットソン×ラーメンの店Bamboo

バイク仲間が集まれば自慢のバイクを眺めながらラーメンをすすりバイク談義に花が咲く。


最後にエンジンをかけて貰った。
宮澤さんのこだわりでセルは外してある。乾式クラッチを生かすためにチェーンからベルトに替えられカバーは外している。そしてキャブはSUに変えられていた。今時SUって、こだわり、こだわりと何度も書いてきた理由をわかってもらえたでしょうかwww オリジナルを大切にしながらもこだわるところには徹底的w

ハーレー・ダヴィットソン×ラーメンの店Bamboo

ハーレーのエンジンをカスタムする定番SUキャブ。ビックツイン用ともなると迫力満点だ。エンジンをかけたときの負圧によるキャブレター内部のピストンの独特な音にワクワクする。


車の整備の話になるけど、SUキャブをいじれるメカニックなんて数えるほどしかいないと言われている。それほどシビアなセッティングが要求されるキャブレター、そのためにエンジンをかける前には“儀式”が必要になるwww
まずメインスイッチを切った状態でキャブのポンプでメインジェットにガソリンを送り込み、数回キックペダルを踏みエンジンのシリンダーにガスを送り込む。もう一度キャブのポンプでガソリンを送り込みメインスイッチをオン。そしてキック一発。これでかからなければ、振り出しに戻るwww
一発でかけるには知識だけでは足りずにやっぱり愛情がないと無理な職人技。勿論、この時宮澤さんは一発で始動。

ハーレー・ダヴィットソン×ラーメンの店Bamboo

ハーレーの特徴でもあるエンジンとミッションの独立してる事が良くわかる。それを迫力あるコグベルトが力強く繋ぐ。
キャブといい、エンジンといい、ミッションといい、ついでにドライ散布といい、いじってくれーと声を上げているようだwww


小気味の良いハーレー独特の三拍子がド・ド・ドン、ド・ド・ドンと響く。クラッチを切ればやっぱり小気味よい乾式のカチッ、カチッという音とベルトドライブの図太い回転音。宮澤さんは晴れやかな顔で

「良い音でしょう。組み上げてから自分でもエンジンに納得いってなかったからロングツーリングをやっていないんですよw そろそろどっか遠くにでも行こうかなって計画中」

こんなに愛情とこだわりをかけてもらえるハーレーはさぞや幸せだろうなwww
あれっ、話が面白くてつい夢中になってラーメン食べ忘れて帰って来ちゃった。また行かなくっちゃwww

ハーレー・ダヴィットソン×ラーメンの店Bamboo

地元の名店として紹介されたミニコミ紙の記事。どさん娘の頃からのこだわりの辛味噌ラーメンがおすすめ。

ハーレー・ダヴィットソン×ラーメンの店Bamboo


Bamboo(バンブー)

東京都町田市鶴間1522
■TEL:042-796-8436
■営業時間:11:30〜14:00 17:00〜24:00
■定休日:水曜日
■駐車場:あり
Bambooはラーメン屋さんですバイク屋さんではありません、くれぐれもお間違いなきようにwww

TEXT:ヤマミチ

気になるラーメンのお味は?ホイーラーズブログはこちら
「ラーメンの店 bamboo」そのお味は???by ヤマミチ
懐かしいみそラーメンの味「Bamboo」(東京都町田市)

 

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